でき太レボリューション

でき太レボリューション

「5つの自分で」その4

自分でやり直しの意味

「自分でやり直し」は、「自分で丸付け」で仕分けをした「わかっていないこと」を定着させるために必要な作業です。
「5つの自分で」では、「自分でやり直し」も自分でするようにリードしていきます。

なぜ、やり直しも自分でさせていくのかというと、これも子どもの中に「第2のセンサー」を身につけさせるためです。

「自分で丸付け」では、「わかっていること」、「わかっていないこと」を完全に仕分けるセンサーを身につけることが目的でしたが、ここでは、「わかっていないこと」が完全に定着したことを自分自身で実感できる「センサー」を身につけることが目的です。私たちはこのセンサーを「定着センサー」と呼んでいます。

一般的に行われている学習を見てみると、親やまわりの大人が、この定着を実感する「定着センサー」の肩代わりしているケースが非常に多いです。
塾や家庭教師の先生などは、子どもがわかっていない問題を、懇切ていねいに、スラスラと反応できるまで復習の機会を与えてくれます。

これは「定着センサー」を身につける最初のステップとしては有効ですが、いつまでも定着の判断を親やまわりの大人がしていると、子どもの中に「まわりの大人が定着まで自分をリードしてくれる」という依存的な意識が生じてきます。
このような依存的な意識が生まれてくると、なかなか自分で「定着センサー」を身につけようとする動機が生まれてきません。

最初は、「ここまで反応できて、はじめて“定着した”と言えるんだよ」というような模範を示すことは必要ですが、その後は子どもが主体となって、「これで分かった!!」という実感を経験することが大切になってきます。
このような実感を何度も繰り返すうちに、子どもの中に「定着センサー」が芽生えてきます。

「定着センサー」が身についたお子さんは、「この問題は完全に理解できた!」とか、「この問題はまだあいまいだ」という実感を持つことができます。
このように勉強がよくできるお子さんは、「どこが分かっていて、どこが分かっていないのか」を定着センサーを通して明確に区分できます。これが勉強のよくできるお子さんの特徴です。

「わかっていないこと」が、すぐに反応できなかったり、何度解き直しても正解できないときは、まだ自分の中にしっかり「定着していない」という「サイン」です。このことをしっかり実感し、定着までやり直しできるようにしつけていくことが、完璧な「定着センサー」を作る秘訣です。
「自分でやり直し」は、そのサインをしっかり感知し、子どもの中に「定着センサー」を身につけさせるために必要な作業なのです。